2021~2023年度にかけて実施した
「国産チーズ・イノベーション事業」のうち、当財団が参画した
「国産チーズスターター開発普及事業」グループにおける成果を
「オリジナル乳酸菌モデルチーズ製造事例集」
「オリジナル乳酸菌チーズスターターガイドライン」
として公開します。なお、本成果は日本中央競馬会(JRA)の助成を受けて実施された成果です。
<研究成果の概要>新規国産乳酸菌スターターを使用したチーズ製造実証による実用化の検討 本事業では、2017~2019年度に実施した「革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)」で取得した北海道各地域及び栃木県のご当地乳酸菌のうち、実用化が期待できる4菌株について、各地のチーズ工房のご協力を得て様々なチーズの試作試験を実施しました。
その中から、これらの乳酸菌をサブスターター(アジャンクトスターター)として追加で添加することにより、熟成期間短縮や風味向上などの効果が認められたチーズを、国産乳酸菌スターターの実用化に適した「モデルチーズ」として選定しました。今後、乳酸菌を取得したご当地を中心に普及を図ることとしています。
4菌株のうち、1菌株(ラクトカゼイバシラス パラカゼイ OUT0010:北海道産日本酒の酒粕から分離)については、既に共同購入方式のスターター委託製造により商品化を実現しています。ご興味がある方は当財団 食品加工技術センターまでお問合せください。
また、メインスターターとなる乳酸菌の開発も行い、3菌株を選定しています。今後、上記のサブスターター用乳酸菌との併用を検討する段階にありますが、こちらも実用化を目指しており、チーズ製造に使用する乳酸菌を全て国産スターターにできるよう開発を進めています。ご期待ください。
<製造事例集>オリジナル乳酸菌モデルチーズ製造事例集この事例集では、下記の国産乳酸菌スターターで製造に適するチーズをご紹介しています。
・ラクトカゼイバシラス パラカゼイ OUT0010(北海道)
・ラクトカゼイバシラス ラムノサス P-17(北海道)
・ラクチラクトバシラス カルヴァタス 33-5(北海道)
・ラクチラクトバシラス カルヴァタス OY-57(栃木県)
どんなチーズに向いているか、是非、ダウンロードしてご確認ください(右の画像をクリック→)。
<ガイドライン>オリジナル乳酸菌チーズスターターガイドラインこのガイドラインでは、下記の国産乳酸菌スターターの性状や製造工程での使用方法をご紹介しています。
・ラクトコッカス クレモリス 210(愛知県)
・ラクトコッカス クレモリス 215(愛知県)
・ラクトコッカス ラクチス 041(北海道)
チーズのメインスターターを国産化したい方は、是非、ダウンロードしてご確認ください
(右の画像をクリック→)。